「パイル」ってどんな生地のこと？

2021/07/27 23:53

こんにちは、「Taenaka No Nuno」広報のきょんです。

「Taenaka No Nuno」では、妙中パイル織物株式会社で製造されている「パイル生地」を使った雑貨を販売しています。

「パイル生地」と言われてもあまりピンとくる人はいないのではないでしょうか？

今回は、「パイル生地」とその特徴をご紹介します。

「パイル」とは布に表面に出ている輪奈（わな）、毛羽のことで、タオルのように輪っかになっている物をループパイル、カットされて毛羽状になっている物をカットパイルと呼ばれています。

身近なところでは、タオルやスウェットの裏毛などがあり、浜松などで作られている織物のヨコ糸をカットして毛羽にした、コーデュロイや別珍、また丸編みのループパイルを編んだ後からカットしたベロアなどもパイル生地になります。

そんな中でも、タテ糸をパイルにしたベルベットやモケットと呼ばれるパイル織物を妙中パイル織物では生産しています。

現在のベルベットは２枚の織物を上下で織ってそのヨコ糸に別のタテ糸であるパイル糸を織り込んで、２枚合わせで製織された生地を織機上でスライスし、同じ生地を2枚同時に織ったものです。

中世では一枚織の織物を織る際に別のタテ糸を通し、針金でループ（輪奈）を作り、全面のループの織物を織り、カミソリなどでループの先端をカットして毛羽にした、ビロードと呼ばれる織物が現在のベルベットやモケットの原型となります。

・柔らかな肌触り

カットパイルはクッション性があり、ヨコ糸にVやWの字状に織り込んでいるので毛玉にならず、柔らかな肌触りが特長です。

・吸水性に優れている

パイルは、表面積が広く、吸水性が高いのが特徴です。両面、片面どちらでもパイルを作ることができるので、用途にあわせて様々な素材を使用して作ることができます。

・弾力性と耐久性がある

パイル生地はふわっとした弾力性と摩耗に対する耐久性も強く、バスや新幹線などの列車のシートにも使用されています。肌に触れた時の弾力が、座り心地の良さを提供しています。

・光沢、風合いがある

パイルの素材にもよりますが、生地に立体的な柄を描くことが出来ます。光沢のある糸を使うと手で撫でたところの毛の流れが変わり、繊維の断面と側面の色差で光沢が変化し、高級感を演出します。国会議事堂の議場の椅子には最高の風合いと光沢をもつシルクのパイル織物が使われています。

・オールシーズンで使える

パイル織物はベースとパイルに分かれており、素材を選定することにより、夏生地としても使用されてきました。素材の選定により、保温性や吸水性を高めることが出来るので、オールシーズン使える生地として「Taenaka no Nuno」では夏らしい柄をコットンやリネンをベースに使用してバッグを作成しています。

「Taenaka No Nuno」で使用しております妙中パイル織物のパイルはつまんで引っ張ったりしない限り抜け出ることはほぼありません。

うっかり引っかけて糸が飛び出した場合、飛び出した糸をカットして下さい。

長く良い状態で使用していただくには、基本的にはドライクリーニングをオススメしています。ご自宅でお洗濯をする場合は、石油系ドライクリーニング後、日陰にて吊り干しして下さい。部分汚れは薄めた中性洗剤を柔らかい布に含ませトントンと叩き、汚れを取り除いて下さい。

※やむを得ず水洗いされる際は中性洗剤を水で薄めて優しく押し洗いし、タオルなどで水分を取り日陰にて吊り干しして下さい。

※水洗いをすると多少の縮みが発生します。また風合いや表情にも多少の変化がござます。ご了承下さいませ。

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下さい。